仮想通貨の運用にはさまざまな方法がありますが、中でも「ステーキング」と「ファーミング」は、資産を“眠らせずに育てる”手段として注目を集めています。とはいえ、言葉だけを聞くと難しそうに思われるかもしれませんね。
こんにちは、”くりぷ”です。
この記事では、初心者の方でもわかるように、「仮想通貨ステーキング」と「ファーミング」の違いや、それぞれの始め方、リスク、そしてメリットまでを丁寧に解説してまいります。
◆ ステーキングとは？仮想通貨を預けて報酬を得る仕組み
まずは「ステーキング」についてお話ししましょう。
ステーキングとは、仮想通貨を特定のネットワークに預けることで、報酬を得られる仕組みのこと。これは、PoS（Proof of Stake）というコンセンサスアルゴリズムを採用しているブロックチェーンで利用されます。
たとえば、Ethereum（イーサリアム）、Cardano（カルダノ）、Solana（ソラナ）などがこれに該当します。
▷ ステーキングは「利息」に近い存在
ステーキングは、簡単に言えば「仮想通貨版の定期預金」のようなものです。通貨を預けることでネットワークの運営に貢献し、その対価として仮想通貨が報酬としてもらえるのです。
◆ ファーミングとは？DeFiで利回りを狙う運用方法
次にご紹介するのが「ファーミング」、別名「イールドファーミング（Yield Farming）」です。
ファーミングは、DeFi（分散型金融）プラットフォームに仮想通貨を預け、流動性を提供することで報酬を得る仕組みです。UniswapやPancakeSwapといった分散型取引所（DEX）で主に行われます。
▷ ファーミングは「通貨ペアの預け入れ」が基本
ステーキングと異なり、ファーミングでは通常、2種類の仮想通貨をセットで預け入れます。そして、預けた見返りとしてLP（Liquidity Provider）トークンが発行され、それをステークすることで報酬が得られます。
◆ ステーキングとファーミングの違いを整理
| 項目 | ステーキング | ファーミング |
|---|---|---|
| 目的 | ネットワーク保守への参加 | DEXでの流動性提供 |
| 通貨 | 単一通貨 | 通貨ペア |
| 難易度 | 初心者向け | 中級者以上向け |
| リターン | 年利5〜10%前後が目安 | 高利回り（年利数十％〜） |
| リスク | 通貨価格変動 | インパーマネントロスあり |
◆ 【初心者向け】ステーキングのやり方
ステーキングは比較的シンプルで、初めての方でも安心して始められるのが魅力です。ここではステーキングの基本的な流れをご紹介します。
1. ステーキング対応の通貨を準備
まずは、ステーキングが可能な仮想通貨を手に入れましょう。代表的な銘柄は以下の通りです：
- ETH（イーサリアム）
- ADA（カルダノ）
- DOT（ポルカドット）
- SOL（ソラナ）
- ATOM（コスモス）
2. 対応ウォレットまたは取引所を利用
次に、ステーキングができるウォレットや取引所を用意します。
- ウォレット例：MetaMask（ETH系）、Phantom（Solana系）
- 取引所例：Binance（バイナンス）、Bybit、Bitget など
日本語対応のある取引所を選ぶと安心ですね。
3. ステーキングを実行
通貨を保有した状態で「ステーキング」ボタンを選択し、数量を指定して申請すれば完了です。報酬は日次または週次で配布されるケースが一般的です。
◆ 【やや上級】ファーミングの始め方と流れ
ファーミングは少し複雑ですが、理解してしまえば可能性は大きいです。以下に基本の手順を記します。
1. ファーミング対応のDeFiを選ぶ
有名なファーミング対応プラットフォーム：
- Uniswap（イーサリアム系）
- PancakeSwap（BNBチェーン系）
- SushiSwap
- Curve Finance
2. 通貨ペアを用意する
例えば、ETHとUSDCを同額分ずつ用意する、といった形になります。価格が大きく偏ると、報酬が不利になる「インパーマネントロス」が発生するので注意が必要です。
3. 流動性プールに預け入れ→LPトークンをステーキング
プールに預けると、LPトークンという証明書のようなものがもらえます。これをさらに「ファーム」に預けることで、報酬を受け取ることができます。
◆ ステーキングとファーミングのメリット・デメリット
メリット
- 仮想通貨を保有しているだけよりも資産が増える
- 銀行預金より高利回りの可能性
- トレード不要でパッシブ収益が得られる
注意点・リスク
- 仮想通貨価格の変動リスク
- ファーミングではインパーマネントロスの可能性
- 詐欺プロジェクトも存在。公式サイトや監査済みプロジェクトかどうか確認すること
◆ 初心者におすすめなのはステーキング。まずは少額から始めよう
初めての方には、やはりステーキングから始めることをおすすめします。
その理由は以下の通りです：
- 操作がシンプルで、複雑な手順がない
- 単一の通貨で実行できる
- 大手取引所で完結できる
慣れてきたら、徐々にDeFiやファーミングの世界へ踏み出していくと良いでしょう。まずは失っても困らない範囲の金額で始めてみるのが賢明です。
◆ まとめ：仮想通貨は「使って増やす」時代へ
この記事では、「仮想通貨ステーキング」と「ファーミング」の違いや始め方について、初心者にもわかりやすく解説しました。
- ステーキング＝銀行預金のようなシンプルな運用
- ファーミング＝DeFiを活用した高利回り戦略
- どちらも資産を“眠らせない”工夫として有効
特に2025年現在、仮想通貨市場は再び注目を集めており、「持っているだけ」ではもったいない時代です。
正しい知識を身につけて、あなたの資産を少しずつ“働かせる”一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
